映画を作っています。監督・三島有紀子の公式ブログです。ここから、しなやかな、楽しい、いろんな広がりが見えてくるといいな、と、思っております。


by yukikomishimafilm
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拝啓! 矢野顕子and忌野清志郎さま!

主題歌が発表されました。
こちらの記事です。(←クリック)
ずっと大好きで
ずっと大切な曲を
主題歌にできた私はしあわせです。
清志郎さんが亡くなったとき、この歌を一晩中聞いていました。
みなさんも是非聞いてみてください。



拝啓 矢野顕子and忌野清志郎 さま!

初めて母に買ってもらったLPレコードはキエフバレエ団の「白鳥の湖」でした。

初めて兄貴にプレゼントされたシングルレコードは、ジェームス・ブラウンの「セックス・マシーン」でした。

そして、初めて自分で買った邦楽のレコードが、矢野顕子さんの「ごはんができたよ」だったのです。

その中に入っていた「ひとつだけ」という歌。

ほしいものはたくさんあるの。

でもほんとに「ほしいものはたったひとつだけ」と歌うこの歌は

ほしいものをわかっている人間が一番つよいと言うことを私に教えてくれました。

そしてそれが誰かを、何かを(と言い換えてもいいと思います)

〝想う〟ということが何より大切なことなんじゃないかなと思わせてくれた歌です。

だから、どんな大変な夜もこの歌が私の心を埋めてくれた、そんな存在でした。



大人になって

『はじめてのやのあきこ』を聞いた時、

あ、と息が止まりました。

矢野顕子さんと忌野清志郎さんが歌う「ひとつだけ」は

君の黒い心の扉を開く鍵がほしい、という。

女子ワールドから一気に少年心の世界へスライドして

自分の中に新しい物語が広がっていきました。

とっさに、いつかこの歌がエンディングに流れる映画を作りたいと

思ったのです。

 

離れている関係より

一緒にいるんだけど心だけが離れている

そんなふたりを描きたい。

その関係は男と男でもいいし女と男でもいいし女と女でもいい。



そして、今回映画『しあわせのパン』を作る時に

撮影場所の北海道のカフェを見つけた時

真っ先に心の中にこの歌が流れました。

紺碧の湖、一面真っ白な雪の世界、この場所でこんな美しい場所で

〝そばにいるのに心だけが届かない夫婦〟の話を作りたいと思いました。

プロデューサーのみなさんに『ひとつだけ』を聞いていただいて

「こんな世界の映画を作りたい」とお伝えし、この歌を聴きながら脚本を書きました。





プロデューサーはじめたくさんの方々のご尽力があって

矢野顕子さんにお許しを出していただけて

この映画に

名曲『ひとつだけ』が流れることになりました。



この歌がなかったら生まれていなかった映画、です。



時にひとはほんとにほしいものを見失うし間違えます。

自分もそんな時がありました。

でもじぶんにとってのひとつだけがなんなのか、わかっている人間が一番つよいとやっぱり思います。



今のわたしの願いは、ひとつだけです。

わたしが「ひとつだけ」を聞いて受けとった何かが

映画を見てくださった方々に少しでも伝わりますように。

もし伝わったとしたら

それはとても幸せだなと思います。


最後に、矢野顕子さん忌野清志郎さん、この歌を生んでくださってありがとうございます!

心から感謝しています。


               監督・脚本 三島有紀子
映画『しあわせのパン』公式サイト
サイトです。(←クリック)

※追伸
映画『監督失格』のエンディング、矢野顕子さんの「しあわせなバカタレ」も素晴らしいです。
映画もホンモノ。よかったです!こちらも是非ご覧ください。
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by yukikomishimafilm | 2011-10-04 19:33 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)