映画を作っています。監督・三島有紀子の公式ブログです。ここから、しなやかな、楽しい、いろんな広がりが見えてくるといいな、と、思っております。


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カテゴリ:三島の幸せ(もの・こと・ひと)( 105 )

ポプラ社さんが発行されている雑誌astaは
作家さんのエッセイや短篇やインタビューが載っているなかなか充実した
一冊にも関わらず
250円と言う安さです。

とても素敵な雑誌なので是非手にとってみてください。

ちなみに2月号は
小説「しあわせのパン」を書かせて頂いた経緯や想いなんかを
質問文に答える形で寄稿させて頂いているので
もしよかったら
パラパラと見てみてください。
ここ。(←クリック)

表紙が素敵な三日月のイラストです。
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by yukikomishimafilm | 2012-02-06 11:56 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)

分け合う、こと。

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おかげさまで
「しあわせのパン」は
2012年1月28日
無事に
この世に生まれて来ることができました。

わたしには、この瞬間が
奇跡のように思います。

17年前に
阪神淡路大震災がありました。

自分自身阪神淡路大震災を経験して
ドキュメンタリーの取材を通じて感じたこと
ですけど

それは、何気ない日常はけっして何気なくはない、ということ。
いま、こうして
自分の意志で何かを出来ていること、
隣に誰かいること
…奇跡的なことだと思うのです。

そして多くの避難所で
みんなが食べモノも着るものもスペースも
そして気持もすべてを分け合っていましたし、
誰もが何が一番大切か身に沁みて感じ取っていたし、
また誰もが誰かに助けられ又誰もが誰かの役に立とうとしていました。

〝人は何かをshareして生きている〟
当たり前のことですが、
人が人と生きて行くということは誰かと何かを分け合って生きるということなんだと
あらためてそう感じました。

だからこの映画に
すべてにおいての〝share〟という考え方をこめようと思ったのです。
脚本を書いているとき
大切な〝ひとつだけ〟が手に入らない人たちが、
誰かと何かをshareすることで
別に幸せになんかならない、
ほんの少し変化し、
それがまた誰かに循環して行くという
映画にしようと思いました。

それでしつこく撮影現場では
パンを分け合うカットを撮り続けていました。
台詞でそれを言う訳ではないので
視覚だけで伝わるのかと自問していたところ
すると…
鈴井亜由美さん森谷雄さんプロデューサーのみなさんも
「分け合うってことか・・いいよね」
としみじみ言ってくださり
映像だけでもきちんと伝わるのだなと
このメッセージを盛り込んで
よかったと思いました。


私が
このようなファンタジーの映画なのに関わらず
舞台挨拶で
毎回17年前の阪神淡路大震災の話をしたのには
こんな理由がありました。
こんな場で震災の話しはマスコミもとりあげない話だし
気分よく映画館に見にきて頂いたみなさまには
なぜ突然…と思われた方も多いと思うのですが
ご理解頂ければ有り難いです。

私自身、映画を見て頂いたみなさんと
この映画を分け合えている
この瞬間に
心から感謝したいと思います。
ありがとうございます。


そして、最後になりましたが
この映画に関わったすべてのみなさま、
プロデューサーの皆さま
スタッフ、キャストのみなさんはもちろんのこと、
カフェの落合夫妻、
洞爺の皆さま、
北海道の皆さま、
劇場の皆さま、
映写してくださっている皆さま、
そして見てくださっている皆さま、

心から感謝します。

すべての創造性に心から敬意を捧げます。
ありがとうございます。  


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by yukikomishimafilm | 2012-01-31 08:04 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
いよいよ、全国公開です。

私としては、
10年も前に北海道で大人の寓話(ファンタジー)を撮りたいと思って
6年前に「ひとつだけ」を映画のエンディングにしたいと思って
やがて
この企画が始まって足かけ3年をかけて
たくさんの人間たちの手で作り上げた
映画「しあわせのパン」の
全国での誕生の瞬間を
ご一緒に
ご覧頂けると幸せです。


原田知世さん。

この方は〝映画女優〟です。
子供の時から映画に住んでいる映画の国の人ですから
現場では誰よりも現場のことを理解されていましたし、
何より
〝キャメラに愛される〟というのはこういうことか、と。
最初に撮ったカットで
つぶさに感じた女優さんでした。


現場ではいつも
役の〝水縞りえ〟さんに寄り添ってくださり
りえさんならどうするか、
りえさんは何を見て来たのか、
そんなことをいつも想ってくださる人でした。

ある日、月が見たことのないくらいに美しく銀色に輝き
湖面に月光がキラキラと反射して、まるで私たちに道を知らしてくれたような
月の道ができた夜がありました。

知世さんは
とんとんと私のそばにやって来られ、
「監督、りえさんがここに来て最初に見た月はこんな月だと思いませんか?」とおっしゃって
私も「そうですね」と答えて、二人でしばらく月を見上げていました。

そのときに、ああいつもりえさんに寄り添って生きてくださっているのだなーと
気の張りつめた現場で、幸せになりました。


大泉洋さん。

この方は本当に繊細で細やかな方です。
観察力もそうですし、まわりの反応への敏感さは
役者さんになくてはならないと思いますが
細かい感情まで受け取られる方です。

もちろん、話が本当におもしろくて、
洋さんがいらっしゃるところにはいつも笑い声がするのは本当です。
あんなに人を楽しませられるなんて
すごいと思います。

でも、わたしは、
むしろその繊細な部分が好きで
たまに静かにゆっくりと真面目にいろんなお芝居の話をされる洋さんが好きでした。

ここの台詞はどういうか、言うのか言わないのか
洋さんといろいろ話し合いながら作っていった時、
ああ、この方も本当に演ずるという芝居が好きでたまらない人なんだなーとしみじみ思いました。

わたしがお二人や役者さんに求めたのは
出来る限り抑えた演技をしてもらうことでした。

とにかく。
この二人が初めて向き合うシーンがあるのですが
とても大切なシーンなのに
それを撮影する日も特別にゆるいスケジュールにはならなくて
お二人とも話さず、寡黙なままご自分の世界に入っていました。
私は、こういう緊張感がなくてはならないと思う方です。
そしてお芝居が始まった。
この時の二人の表情が撮れた時、わたしは、本当の意味で幸せを感じました。
ここの芝居を撮るためにこの映画を撮ったと思うのです。

是非、ご覧ください。

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by yukikomishimafilm | 2012-01-28 07:00 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
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中村 嘉葎雄さん。
こどものころ、映画館で見た「日蓮」 が最初で、中村 嘉葎雄さんを見たくて
立て続けに「天平の甍」を見ました。
まだ小学生だけど、うまいひとがいるんだなーとしみじみ思いました。
長い廊下を歩くシーンで、それまでの人生が一歩歩くごとにひしひしとこちらに
押し迫って来たのが忘れられません。
でも、何より
高校生のとき、イベントリバイバル上映で
「ラブレター」(監督・東陽一)を見たとき、
心を鷲掴みにされたのを覚えています。
来る日も来る日も、
中村 嘉葎雄さんの「うさぎ!」といいながらぷらっとやってくる姿
と女の体を眺める目が離れませんでした。
男の色気とはこういうことだと思いましたし、
この男がどんな風な人生を送って来たのか
送っているのか
まざまざと見えて来るのです。
誤解を恐れず見た時の感情をそのまま書きますと
「化け物みたいな役者さんがいる」でした。


渡辺美佐子さん。
わたしが最初に美佐子さんの演技に心奪われたのは、
映画「TATOO<刺青>あり」を見たときでした。
そして、井上ひさしさんが戯曲を書かれた一人芝居、「化粧 二幕」。
これも、誤解を恐れず言いますが
「ここにも、化け物がいた」でした。
もちろん、2010年の5月 座・高円寺での最終公演(28年も続けられていました)
も見にいきました。
このお芝居は「役者とは何か」を何度も何度も考えさせられました。


そんなお二人にわたしは、
どうしても出て頂きたくて
長いお手紙を書き、お渡ししました。

どんな映画を目指しているのか、と
お二人が演じてくださった
阪本史生さんとアヤさんがこれまでどんな人生を送り
どんな風に出会い、どんな風に時を過ごして来たか。

その手紙に綴った「人生」の部分はほとんど
小説版「しあわせのパン」にそのまま書き込んでいます。


お二人はいろんなお芝居を考えて来てくださり
メイク部屋や現場で、時間をかけてお芝居を作っていきました。
それはわたしにとって、とてつもない集中と至福の時間でした。

是非お二人の演技、ご覧いただきたいです。
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by yukikomishimafilm | 2012-01-27 10:39 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)

LOVE LETTER です。

この映画は

わたしから

あなたへの

まちがいなく

LOVE LETTER です。

あなたの残した言葉。

あなたの残した音楽。


それはつまり、

何を美しいと感じるか、

という礎の部分でです。

ただ、ただ、

ありがとう

と言いたいです。

そして、

その美しいと感じる

すべて

と、

それを美しいと感じる人を

わたしは

きっと

ずっと

愛していきます。


    三島有紀子
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by yukikomishimafilm | 2012-01-25 12:38 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
北海道で見てくださったみなさまへ



映画「しあわせのパン」は北海道では
21日に産声を上げ
無事にこの世に生まれて来ることができました。

ほんとにほんとにありがとうございます!

舞台挨拶に来てくださったお客様の
お一人お一人のお顔を見て
ああ、いろんなことに使える時間を
「しあわせのパン」を見る為に使ってくださっているのだなーと
しみじみ感謝しながら
「しあわせのパン」がみなさんのおかげで
誕生できたことをまたあらためて心に深く刻んだ三島でありました。

この映画は
北海道の洞爺地区・月浦と言う場所、人々がいなかったら
描けていない作品で。
北海道全土の方々のいろんな応援があって完成することができました。

いま、こうして映画館に足を運んで頂き
北海道のみなさんに育てていただけていること、
北海道以外からも早く見たいからと来て頂いた方もいて
また感謝の気持ちでいっぱいです。


そして、内容に関しては
鈴井亜由美プロデューサーが自由に作らせてくださったことも感謝しています。

いよいよ、28日、全国公開を迎えられそうです。



追伸・紀伊国屋書店 札幌店での小説「しあわせのパン」トーク&サイン会に
お越しいただいた皆さんへ

とっても寒い夕方のお時間にたくさんの方に
お越しいただき、またそれぞれにメッセージや感想などをいただき
私自身がみなさんに力を頂けた気がいたします。
ありがとうございました!
これを糧にして、また創作していきたいと思いますので
今後ともどうぞよろしくお願いします。


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by yukikomishimafilm | 2012-01-24 14:18 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
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光石研さん。

好きな作品をあげ始めるときりがないので
やめます。

助監督時代から、ドラマの撮影現場で何度かご一緒させていただきました。
光石さん曰く、三島は
「いつも現場ですごい大声で怒鳴ってた」とおっしゃるのですが
そうですか〜?おかしいなー。笑

当時、とにかく、いつも女性スタッフの人気者でした。
「光石研さんと結婚した〜い」と。
でもみんなっ!騙されてはいけません。笑

光石研という人は
根っからの芝居馬鹿(失礼!)です。
ずっとどう演じるかしか考えてません。

かっこわるく見せる方法として
上の歯茎を見せながら
無様に死んで行けるなんて
なかなかできません。…「十三人の刺客」

日夜、そんな具体方法をいくつもいくつも編み出して
引き出しがほんとにたくさんです。
伝わる方法を限りなく知っている、というのはすごいと思います。
とにかく
ごはん食べても、芝居。
待ち時間も、芝居。
いつも芝居の話してます。


実は、助監督時代
借金して舞台公演を作・演出したとき
公演を見にきてくださり
丁寧な感想までいただきました。
いち助監督の作品を見にきてくれる…
そういう人です。

「しあわせのパン」では
あて書きです。(ほとんどの役があて書きなのですが・・。)
光石さんが演じてくれること前提で
脚本書いていました。
そのときはまだ受けてくださるかどうかもわかってません。だから、勝手に、です。
すみません。

父親の複雑な心境を優しく演じてくださいました。
現場ではキャメラ横に立つ
監督という生き物をとても信頼してくれる人でした。
私自身は、光石さんにいろいろ相談しながらお芝居を作っていきました。

そんな光石研さんのお芝居を
是非ご覧ください。
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by yukikomishimafilm | 2012-01-23 23:20 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
「運命じゃない人」
を見たとき、日本映画に新しい俳優さんが登場したと思いました。
中村靖日さん。
小さくて(失礼!)色が白くてお洒落な少年のようなアートの匂いがする俳優。
一見平凡そうに見えて全然非凡。
細やかなお芝居をされます。
こういう役者さんは、フランス映画ではいくらでもいるのに
日本ではなかなか・・・と思っていたら
「いた!」
自分の勉強不足を恥じた瞬間でした。

靖日さんは
芝居をいくらでも続けられるので「カット」をかけないで
放置してずっと見とこうと思います。
だって、芝居見てておもしろいんですもの。
ずっと見てたいんですもの。お芝居。
生き方がそのまんま、出ていますね。靖日さんは。


『マイキー&ニッキー/裏切りのメロディ』(監督・脚本 エレイン・メイ)
が初めてプリントされて上映された時、二列後ろに靖日さんを見つけました。
「ですよね〜」という感じ。


そんな靖日さんには
今回「しあわせのパン」では 〝広川さんのだんなさん〟という農夫の役で出て頂きました。
かわいいんです。
でもいつも行動が
いじわるなのか
親切なのかわかんないところがいいんです。
そんなキャラを見事に演じてくださいました。

是非、ご覧ください。
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by yukikomishimafilm | 2012-01-23 22:48 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
これは、必見です。すべての人に見てほしい。どこにも出ていない映像です。
2週間限定だそうです。
わたしも何度も見るぞ。

「しあわせのパン」から、幻のライブへご招待!
ここ。(←クリック)
映画「しあわせのパン」のカフェ・マーニから招待状が届きました。矢野顕子 with 忌野清志郎が「ひとつだけ」を歌う2週間限定【幻のライブ】へご招待します!
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by yukikomishimafilm | 2012-01-18 14:34 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)
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新しい年がやってきました。

なんだか、いままでと全然違う年が始まるんだ、と
青空を見上げて、思いっきり息を吸いました。
冷たい空気が体に入ると
体が清らかに感じるから不思議です。
そして今年も真摯に生きて行こうと思うのです。

だけど、
ほんとのところ
1月1日は12月31日の次の日で…
全然違う、訳ではなく
昨日のつづき。
日常が継続して行きます。

でも、と思うのです。
ずっと変らないこと
変ること
変らないといけないこと、
があります。

今生きているみなさまに、
100年後に生きている人たちに、
そして自分自身に
〝私にとってゆるぎないこと〟を
届けていきたいと思います。

そのためにすべてがある、
そのことを肝に銘じて
感謝しながら
日々を過ごします。


2012年は
監督とオリジナル脚本で作りました
映画「しあわせのパン」が公開されます。

北海道は1月21日
全国は1月28日
初日を迎えます。


映画は、
スクリーンに映し出され
みなさまに見ていただいて
初めてこの世に生まれて来ることができます。
どうかみなさまと一緒に
皆で作った映画の誕生の瞬間を見ることができますように。


どうぞ今年も
よろしくお願いします。

そしてみなさまも私も
健やかなる精神の中で
楽しく美しい瞬間を重ねられますようお祈り申し上げます。


小説版の『しあわせのパン』で書いた一節です。
〝大切なのは、
きみが 照らされていて
きみが 照らしているということなんだよ〟


     2012 .1.1 三島有紀子
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by yukikomishimafilm | 2012-01-06 12:43 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)