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映画を作っています。監督・三島有紀子のブログです。ここから、しなやかな、楽しい、いろんな広がりが見えてくるといいな、と、思っております。


by yukikomishimafilm
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いずれそれはやってくる

自分が好きになるものは
自分が手に取らなくても
いずれ、必ずやってくる。

桜庭一樹もそうだった。

ある人から「絶対三島、映像化したくなるよ」と渡されたのが
「青年のための読書クラブ」。

ある年上の女性から「絶対好きだと思うよ」と渡されたのが
「私の男」。

あるPから「こういうの、向いてると思うなあ」と教えられたのが
「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」。

そして何も言わず渡されたのが
「赤朽葉家の伝説」。

なんか、自分で本買ってない人みたいですが。笑。
ちゃんと買ってますよ。
「少女には向かない職業」。笑。

そんな出会いが 続きます。

今年の映画で言えば「シークレットサンシャイン」。
絶対見た方がいいと言ってくれた人に感謝しています。

今年の芝居で言えば
「ダウト DOUBT −疑いをめぐる寓話−」です。
(ニューヨークのマンハッタン・シアター・クラブで2004年秋に初演されて評判になり、ブロードウェイのウォルター・カー劇場に移ってロングラン、その後2005年トニー賞最優秀作品賞とピュリッツァー賞をW受賞、作家自らの脚本・監督によりメリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマン主演での映画化も決定した話題作)

絶対的に好きなもの。

ほんとに、いずれそれはやってくる。


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# by yukikomishimafilm | 2008-12-02 02:24 | 三島の関心空間
オモシロイ映画を撮りたいなーと、

純喫茶にいても、銭湯にいても、小劇場にいても、

いつもうっすら考えてしまうのですが、

今年は、オリジナル脚本を二本書いた年でした。

そのうちの一本「世界がお前を呼ばないなら」が、

2009サンダンスNHK国際映像作家賞の優秀作品 に選出されました!

☆サンダンスインスティテュートの発表文は、こちらです。(☜クリック)


来年は、今年よりもオモシロイ年にしたいなと考えております。

みなさまといいコラボができると幸せです。


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# by yukikomishimafilm | 2008-11-27 23:24 | お知らせ♪

「赤い靴」と「trippen」

赤い靴という映画が有る。
人生で初めて見た映画なのですが。
4歳の頃の私は、バレリーナを夢見て
赤いトゥシューズに多大な憧れを抱いていました。
(ルイ・アームストロングのトランペット並みに)
だから今もはきつぶした赤いトゥシューズは
部屋に飾っています。

映画の内容は
うら若きバレリーナが
今まさにスターの座を
手に入れようとするとき
作曲家と
恋に落ちます。

赤い靴を履いて踊り続けるのか
(「一度履いたら死ぬまで踊り続けなければならないという
魔力を秘めた赤い靴」というアンデルセンの童話がベースになっています)
はたまた
好きな男性と結ばれる事を望むのか
その選択に迫られ
どちらも捨てる事ができずに
苦渋の中、列車に身を投じて死んでしまう
という物語です。

唖然としました。
なんせ、4歳です。笑。

父親に手をひかれ
考え込んでしまいました。
とりあえずどちらかを選べないものなのか・・・・。
父親は「あるなあ、うん。決められない事は確かにある」と
ぶつぶつ独り言のように言っていました。


スピルバーグは
「この映画は、
 芸術に関わる総ての人間が見るべきだ」と語っています。
もちろん、みんなが手に入れる幸せを持ったとしてもモノは作れる。
だけれど自分にある時間すべてをそこに投じてもいいという
覚悟ができているか、という問いかけが必要だと
スピルバーグは語っているように思います。

さて、私は赤い靴・・ではなく
trippenというブランドの靴を履いています。
「赤い靴」と「trippen」_f0189447_20255390.jpg

1992年にドイツ・ベルリンのアートギャラリーで
靴職人のマイスター資格を持つ男女の二人が始めたブランドで、
人体構造上快適でなおかつ魅力はそのデザインです。
「赤い靴」と「trippen」_f0189447_20265558.jpg

「どこにでも行ける どこまでも行ける」という
私の靴定義を見事に実現してくれた
靴トリッペンに出会った時、
ドイツ人になってもいいかなあと 
ふらふらと吸い寄せられたものです。笑。
「赤い靴」と「trippen」_f0189447_20271180.jpg

私たち、女が赤い靴をふみ絵に 
ひとつの生きる道を選ぶ時代から
靴を手にとる事でより
なりたい自分になり、行きたい所へ行き、どこまでも行ける
そんな自由に なれる靴・・・
それは生き方を変えるものだとさえ思いました。
なんてそう簡単な構造ではないですけど。

でもきっとトリッペンのデザイナーお二人は
ほとんどの時間や脳内を 
靴で埋めているだろうと考えますけどね。どうだろう。
おいしい時間と楽しいひとときも大切にしながら。

では明日もトリッペンのbladeをはいて、でかけよう!!!
坂も登れば、
ビストロにも行けば、
柵も越えます。笑。
ダンケシェーン トリッペン。


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# by yukikomishimafilm | 2008-11-26 20:28 | 徒然映画雑記
まだまだニッポンは、男社会。
なんて愚痴りたくなること。
私にも、たまにあったりします。

それに監督や脚本の仕事というものは、
よく言われるように華やかな世界でもなんでもなく

99%の苦しみと体育会的労働と1%の喜び。

なんだかエジソンみたいですが(笑)

何週間も何ヶ月も(あるいは何年?)かけて
作品が最後に良いカタチになった瞬間に天から後光がさしてくるような
その幸福の瞬間が好きで続けているようなものだったりします。

幸せの瞬間といえば、もうひとつ。

現場でものすごくクリエーティブな人たちに会えた時、
その人たちと心が通じ合った気がした瞬間。
そして、やっぱり、その感覚が作品に反映された時。
全ての疲れが吹き飛んで、アタマの先からツマ先まで、
喩えようのない幸福に包まれるのです。

この秋、ある映画のお仕事でお会いした
写真家の堀清英さんは、ニューヨークでも活躍してらっしゃった方。
堀さんのサイトです。(←クリック)

とても難しい条件だったにも関わらず、素晴らしい仕事に。
予算がない、スケジュールがない、キャストもギリギリまで決まらない。
ないないづくしでしたが、
堀さんが私のつたない説明を聞いた後で「じゃあ、やろうか」と、
やわらかな言葉で言ってくださった瞬間に、
あらゆる物事が成功の方向に向かって動きだすのが、奇跡のようでした。
(パートナーのミチさんとのコラボ感もとっても素敵でした)

本物のプロのアーティストって、こういうものなのか?と、
感服した二日間でした。

そのお仕事の内容は、年明けくらいには発表できると思いますが、

堀さんに頂いた作品のTシャツ。
私の敬愛するアレン・ギンズバーグを撮った堀さんの作品です。
 堀さんのギンズバーグTシャツ。_f0189447_14234866.jpg

理想からほど遠い日々が続いて、
メゲそうになったりすると、このTシャツを着たりします。
すると、なにか良いことが起こったりするから不思議です。。
ほんとの心がこもったもの、それがクリエーティブなものなのかなって。

今日も堀さんTシャツでがんばりまっす♪


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# by yukikomishimafilm | 2008-11-18 13:59 | 三島の幸せ(もの・こと・ひと)